6/28/09

ペンランドに出張

ノースカロライナ州の西部はブルーリッジ山脈とアパラチア山脈が南北に走っていて、アッシュビルなどの観光都市もあるおかげで、避暑地として人気のあるエリアだ。そのブルーリッジの山の中に「ペンランド・スクール・オブ・クラフツ」という、非常に長い歴史を持つアート&クラフトの学校がある。もちろん陶芸の設備もあり、年中いろいろなワークショップを行い、たくさんのアーティストが訪れている。ここシーグローブから西に向かって車で走ること3時間半、ペンランドに到着した。シーグローブの若い陶芸家、ダニエル・ジョンストンがここで2週間のワークショップを行っているのだけど、彼のクラス用の粘土4トンを、しばっさんのスターワークスが作って送ったのだ。友人のダニエルに会うため、また土の使いやすさとかも気になるので、ペンランドまで訪ねてきたという具合。

以前信楽に住んでいた時はよく見ていた、山の風景や、高原の気候、カーブだらけの山道、谷あいを流れる川、涼しげな木漏れ日。ペンランドもそういう感じの場所なのだけど、久しぶりにここに来たら「えーーー、こんなに山の中だったっけ??」とびっくりしてしまった。シーグローブのあるノースカロライナの中部地方には山がない平坦な土地(丘はあるけど)なので、空が狭く感じるような山々の風景など日ごろ見ることがない。

さて学校に到着すると、ダニエルと生徒さんたちは薪窯の窯詰めの準備をしていた。まだ始まって五日目なのに、一窯焚ける分の作品が出来上がっている。大壷制作のワークショップなので作品たちがでかいからなのだけど。でもみんな、すごく頑張っている。陶芸のコーディネーターをしているスーザンにも挨拶。彼女はスターワークスの粘土を購入する手続きを最初から最後まできちんとやってくれた。スターワークスで作っているノースカロライナ産の原土を使った陶土のサンプルを渡し、みんなにさよならを言って学校を後にする。

ダニエル・ジョンストン


その後、マイケル・クラインというペンランドの近くに住む陶芸家のスタジオを訪ね、サンプルを渡したり、スライドを見てもらったり。彼のブログはほとんど毎日更新されていて、一ヶ月に一万以上のアクセスがあるという、陶芸ブログとして非常に人気が高い。スターワークスの土のことを書いてくれると言ってくれたので、より多くの人に知ってもらえたらいいなあと思う。

人んち(マイケル・クライン)の草刈機に嬉しげに乗るオゲ男。出張先でもそれかよ。

次の日はペンランドから少し北にあるバンダナというところへ。友人のマイケル・ハントとナオミ・ダルグリッシュの陶芸家夫妻を訪ねる。しばっさんは昨年ペンランド出張時に彼らに会っているけど、私は2年ぶりぐらい、もちろんオゲ男は初めて。マイケルとナオミは7月半ばに窯出しセールを行うので、今が追い込みの時期。邪魔しちゃ悪いと思いつつ、久々の再開でいろいろ話が弾んだ。行きは車の中ですやすや爆睡してくれて非常に楽だったのに、帰りはずっとぐずっていたオゲ男。車を何度も止め、いろんなところで休憩しないといけなかったので、結局5時間ぐらいかかって家に到着。先週からずっと風邪を引いて体調の良くないしばっさん、帰ってきてからもまだ調子が悪くしんどそうだ。夏風邪は治りが遅いというから、よく休んで早く治さないとね。お疲れ様でした。

6/21/09

薪窯の基礎づくり7

今週末は土曜日に半日仕事が入っていたので、土曜日の朝と日曜が窯の仕事。今は二の間の基礎を作っている。もうかれこれ2ヶ月ぐらいずっと基礎を作る、うつむいた仕事が続いているが、いつごろ顔が上に向き始めるのだろう。首と腰、いてー。
6月17日(水)

6月18日(木)

6月19日(金)

6月20日(土)

6月21日(日)

父親の横で一緒に仕事をしている(ように見える)小さいおじさんは、もうとにかく自分も同じ様なことがやりたくてしょうがない1歳半児。もうちょっと小さい子らしく、自分専用のおもちゃで遊んでくださいな。とほほ。

二の間の床ができたら、さま穴を作り、その後二の間のアーチに移るか、もしくは穴窯の壁の腰下を積んでいくか考え中。毎日ちょこっとずつしかできないので、効率よく仕事を進めていかないと。

オゲ男が昼寝中、午後2時ごろ最も暑さが厳しい中(今日は35℃ぐらいだった)、汗を掻きながらうつむいて仕事をしていると、頭がぼーっとしてくるので、横のしばっさんにくだらぬ質問をする。アメリカはもう誰も彼もがサマーバケーションで頭が一杯。私たちの周りも、1週間ビーチに行く人、3週間親元に帰る人、旅行に行く人、で一杯だ。

と言うわけで、「もし1週間お休み取れたら、どんな風につかう?」と聞いてみる。
過酷な労働の中、夢ぐらい見てもよかろう。

黙々と必死でレンガを埋めていくしばっさん。
ちょっと考えて、逆に「自分はどうなん?」と聞き返す。
「多分このしんどい仕事をできるだけ終わらせる」と答える私。
「やっぱりそうやんなあ」と答えるしばっさん。

なんて夢の見れない人たち。がっかり・・・・。

まあ1週間ぐらいじゃ日本に帰ったって、時差取れないでつらいだけだしね。
全部ぼくの砂やし。(現在約13トン)

6/15/09

薪窯の基礎づくり6

この辺りでは日曜日の特に午前中は仕事をすべきではないのだけど(本来は教会に行くべき時間)、南部バプティストでもましてやクリスチャンでもない私たちにとっては、この貴重な週末しか窯の仕事をまとめてできないので、なるだけ大きな音を立てないように朝からモルタルを練ってレンガを並べていく。金曜日買ってきたコンクリートミキサーは非常に役に立ってくれて、要るときに要る分だけモルタルが練れるから、本当に買ってよかった。土曜日の続きの二の間の基礎をやって、それから穴窯のさま穴の部分を慎重に進めていく。さま穴の大きさは後の薪窯焼成に大きく関わってくるので、数ミリでも狂うと大変なことになる。窯の体積、後から作る煙突、焼成時間、それから薪窯で取りたい効果などを総合的に考えながら、かつ自分の勘に忠実に、仕事を進めて行かねばならない。
仮置きしたさま穴を眺めるしばっさん

二の間の基礎

隣のベンが貸してくれたレンガを切断するための電気ノコギリは、サクサクっとレンガを切ることができる優れものだ。丸い形の窯を作っていくと、どうしても微妙な形の小さなスペースができるので、そこをきっちり埋めていくようにレンガを切らなければならない。

重たいパズルですね

日曜の午後から、オゲ男は隣町に住む友人のSさん(日本人女性)のところに行き、3時間ほど過ごした。以前近所に住む友人に2時間ほど預かってもらった時は大泣きして、友人が慌ててうちに連れ戻しに来てくれたので、友人にとても申し訳ないことをしてしまい、それ以後はなかなか人に預けることができなかったのだけど。今回は少しだけぐずぐずしたものの、良く食べよく遊んで機嫌よく過ごしていたらしい。その間窯の仕事を一生懸命できたので、Sさんのおかげでたくさん仕事が進んだ。帰宅後やっぱり草刈機に乗りたがり、嬉しそうに運転するオゲ男。
今日はみんな、よく頑張りました。

6/13/09

薪窯の基礎づくり5

金曜日の仕事の後、しばっさんはいそいそとグリーンズボロのノーザンツールというハードウェア・ストアに出かけ、コンクリートミキサーを買って、コンクリートや道具、その他材料も買って、トラックの荷台がパンパンになるぐらい荷物を載せて、晩ごはんも食べずに午後10時ぐらいに帰宅した。土曜日、いつもどおり朝5時半に起床して早速コンクリートミキサーを組み立てるも、箱の中に何十何百という小さなパーツが入っているのをちまちまと組み立てねばならず、オゲ男が起きた9時ごろにやっと完成した。

今日の窯の目標は、穴窯の前の部分にサポートのためのコンクリートブロックを並べて固定し、砂利で埋めること。それからミキサーでモルタルを練って、基礎から床の仕事に移っていくこと。書くと簡単だが、実際は途方に暮れるような、進歩の分かりづらい地味な仕事。オゲ男が昼寝をしていた3時までの間に、コンクリートブロックを埋める仕事をやる。こういう土木の仕事って、本当に物理学が重要だなあ。重さとか、力のかかる向き、それをちゃんとイメージしつつ作業しないと、後で大変なことになってしまう。

午後5時に、友人のウェインさんが奥さんのリディアと一緒に来てくれた。ウェインさんが窯作りを手伝ってくれるのだ。リディアがオゲ男をちょっと見てくれて、その間私は晩ごはんの下ごしらえに家に帰る。午後8時で今日の仕事は終了。その後一緒にご飯を食べて、久しぶりの再会にいろいろ話も尽きず。気温も35度とかまで上がるし、ムシムシするし、虫も多いし、いろいろ大変だけど、さあ明日も頑張りましょう。

6/11/09

薪窯の基礎づくり4

最近のしばっさんは、朝できるだけ早く起きて、仕事に行くまでの間の数時間を窯の仕事に充てている。お腹の減ったネコ達がうるさくて目が覚めるのと、朝の方が涼しくて、しかも早朝だとオゲ男はまだ寝ているし、そっちの方が仕事がはかどっている。夕方は草刈りもやらないといけないから忙しいしね。

でも今朝は、早く起きたオゲ男も一緒に、午前9時まで窯の仕事をやった。これでやっと、窯の基礎の部分が、ある程度できあがった。
さて、これから、床になる部分のレンガを並べていきますよ。
毎日こつこつ、少しずつ。

6/1/09

とんでもない月曜日

週末の肉体労働が続く昨今、月曜日の朝ほどけだるいものはない。あー腰痛い、身体だるい、また一週間が始まったんかー、という感じなのだけど。そんなありきたりの月曜日、びっくりする出来事が起こった。

朝スターワークスに仕事に行き、昼過ぎにオゲ男がぐずりだしたので家に帰ってきて、いつもの午後の昼寝。2時半ごろに起きて、寝汗をかいていたのでお風呂に入らせて、さあ食材でも買出しに行こうか、と家のドアを開けたら、窯場の方で「ガガガガガガガ」と重機の音がする。日差しが強いので目を細めてよく見たら、何と隣のベンが自分の持っている「スキッドステア」という機械で、窯の横の盛り土をどけているではないか。ベンが、何で????

慌ててストローラを押しながら窯場の方に行ってベンに聞くと、実はしばっさんの方にはもう連絡が行っていたのだが、少し時間が空いたのでスキッドステアで窯工事を手伝ってくれる、とのことだった。しばっさんも慌てて仕事先から緊急帰宅。ベンに機械で土を動かしてもらい、空いた場所にレンガのパレットを置いてもらい、基礎レンガの間のこれから埋める所に、砂利をショベルで2杯落としてもらった。これだけでもの凄いの仕事だ。一体何時間、いや何日、何週間分の仕事に相当するだろう。さらにはベンの持っているレンガを切るための電気ノコギリも貸してもらえることになった。これ、買うと1000ドルぐらいするもの。ダイヤモンドブレードも高いし。でもこれが無いと、細かいところのレンガの調整ができない。本当にありがたい。上の写真、さあ、何ぼでもレンガ積んでよ、という感じ。実は日々の仕事も大変忙しいし、やってもやっても追いつかない状態でストレスも溜まるし、子供の世話でも毎日クタクタで、さらに窯作りとなると、もうちょっとレンガを動かしただけで疲れて、すぐ挫けてしまいそうになるのだけど。だから「毎日ちょっとずつ」を慰め言葉に、ほんの少しの進捗状況でもネガティブではなくポジティブに考えてやってきたのだけど。

ホントにもう、がんばっていい窯を作らないとなあ。
それが助けてくれる人たちへの一番の恩返しだからなあ。

ちなみにベン・オーウェン氏は、シーグローブで最も忙しい人気陶芸家で、日本にも何度か行ったことがある。一度、常滑市で行われている「IWCAT(アイダブル・キャット)」というホームステイ&国際交流&陶芸プログラムに参加したことがあり、かなりの日本語の単語を知っているので、会話の端に「ゴメンナサイ」「スゴイ」等が織り込まれるのがちょっと可愛らしい。
ベン・オーウェン氏のウェブサイト:
http://www.benowenpottery.com/

月曜日も捨てたもんじゃない。